手術・治療

舌下免疫療法

舌下免疫療法

舌下免疫療法とは

舌下免疫療法は、スギ花粉やダニの成分を段階的に摂取することで、これらの物質に対するアレルギー反応を緩和する治療方法です。治療には3〜5年程度の継続投与が必要ですが、完了後も、効果の長期間持続が期待できます。

方法

アレルギーの原因物質を含む錠剤を1日1回、舌下に1分間保持してから飲み込みます。その後5分間は、うがいや飲食を控えます。

適応基準

舌下免疫療法の適応については、初めに血液検査によるアレルギー検査を実施します。結果は約1週間で判明し、スギまたはダニのアレルゲン値が上昇している場合が適応となります。数値が陰性の場合は適応外です。また、5歳から治療をスタートできます。

適応にならない方

  • 妊娠中の方
  • 気管支喘息の症状が強い方
  • 重症の口腔アレルギーの方
  • ステロイドや抗がん剤、β阻害薬使用など特定の薬を使用されている方

効果

  • ダニに対する単独感作例において、舌下免疫療法を3~4年間施行した後は、治療中止後も少なくとも7~8年間にわたり症状の持続的抑制効果が認められています。
  • スギ花粉症の舌下免疫療法は、花粉の飛散量によって効果は異なりますが、多くの方が治療初年から効果を感じ、2年目以降はさらに効果が高まる傾向です。
  • 最終的な有効性は80%以上と見込まれますが、効果が認められない方も約10~15%存在します。

注意点

  • 治療期間は少なくとも3年必要です。
  • 初回は医師が立ち会い、副作用チェックのため15分待機します。
  • 最初の1カ月は週1回、以降は月1回、3~5年通院して副作用を確認します。
  • 口腔のかゆみや腫れなどの軽度な副反応がありますが、重篤な副反応はほとんどありません。まれに全身性アナフィラキシーが報 告されています。

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